NEWS RELEASE

ニュースリリース

クマヒラミュージアムケース「ART CELLAR(アートセラー)」発売

2024.04.01製品情報

展示ケース内の有害なガスの低減に特化した独立型エアタイト式展示ケースであるクマヒラミュージアムケース「ART CELLAR(アートセラー)」を開発し、2024年4月1日(月)より発売いたしますのでお知らせいたします。


【開発の背景】
歴史資料・美術作品等の保存・公開が求められる博物館や美術館といった施設では、保存エリアとして収蔵庫設備を設け資料・作品の保存に適した温湿度環境や空気質環境の整備を行うことが一般的ですが、展示室などの公開エリアは、保存エリアと比べて環境の変化が大きく、適切な保存環境の維持が難しいことが課題となっていました。
そこで当社は、資料や作品に対して有害な酢酸ガス・アンモニアガスの濃度を低減する機能を持った独立型エアタイト式の展示ケースとして、クマヒラミュージアムケース「ART CELLAR」を開発しました。当社は既に展示ケース内の酢酸ガス・アンモニアガス濃度を低減させることを目的とした製品として、ガス吸着シート「ガスエルシート」やフィルター付きガス吸着装置「ガスエルファン」を発売しておりますが、本製品はそのノウハウを活用した展示ケースとなります。

【概要】
クマヒラミュージアムケース「ART CELLAR」 は、外部環境の影響を受けにくいエアタイト式の構造を採用し、本体下部に空気循環用のファンを標準搭載しています。このファンにより、資料・作品に影響のない風速で空気を循環させることで展示ケース内の空気の滞留を防ぐことができます。また、空気循環用ファンと専用の酢酸ガス吸着フィルター、アンモニアガス吸着フィルターを組み合わせることで、展示ケース内部の酢酸ガス・アンモニアガスといった資料・作品に有害なガスの濃度低減・上昇抑制を実現します。これにより、通常の展示ケースと比べ、高いレベルで資料・作品に最適な環境を構築し維持することが可能となります。各種電源スイッチやフィルターは展示ケース下部に集約されており、展示ケースのガラス部分を開閉せずに操作・メンテナンスが可能で、展示中の資料・作品に影響を与えることなく運用が可能です。
また、展示床部には美術館・博物館の収蔵庫設備に多数採用されている当社の高性能調湿建材「キュアライトS」を使用し、展示ケース内部の湿度および空気環境面にも配慮した素材を用いています。さらに、製造工場内に専用の検査室を用意し、製品組み立て後に必ず有害ガスの濃度測定を実施。独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所の推奨する、空気質ののぞましい値以下であることを確認した上で出荷する体制を構築しています。 展示ケースの形状は、平型のぞきケース行灯型ケースの2機種をラインアップ。高透過ガラスや低反射フィルム、照明の仕様など、豊富なオプションを組み合わせてお客様に最適な展示ケースをご提供いたします。

【クマヒラミュージアムケース「ART CELLAR」の特長】
■ 酢酸ガス吸着フィルター、アンモニアガス吸着フィルターによって、展示ケース内の酢酸ガス・アンモニアガスの濃度を低減
■ 展示ケース下部に空気循環ファンを内蔵し、ケース内空気の滞留による資料・作品の劣化を防止
■ 有害ガス放散の少ない高性能調湿建材「キュアライトS」を展示床部に採用することで展示ケース内湿度の安定化と展示ケース自体からの有害ガス放散を抑制
■ 高透過ガラスや低反射フィルム、照明など、豊富なオプションを用意し、展示物に合わせたカスタマイズが可能

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