CASE STUDIES導入事例
貴重な資料や作品を後世に残す 開かれた収蔵庫
東京藝術大学大学美術館 取手館 様【文化財保存設備】

東京藝術大学大学美術館 取手館 様
東京藝術大学様は1949年に創立した、日本で唯一の国立総合芸術大学です。東京藝術大学様では前身である東京美術学校ならびに東京音楽学校が設立された、およそ130年以上前から収集されてきた「芸術資料」が収蔵され、上野キャンパス、取手キャンパスの大学美術館にて保管されています。
東京藝術大学大学美術館 取手館様は、上野キャンパス内の芸術資料館(現・大学美術館)の収蔵量不足を解消するため、取手キャンパスに1994年に建設されました。同館も開館後の年数が経過し収蔵庫が手狭になってきたということもあり、今回新たに隣接地に収蔵棟が建設され、クマヒラの収蔵庫扉や収蔵庫用調湿建材キュアライトSをご採用いただきました。
BACKGROUND
導入の背景
教育の一環としても活躍が期待される収蔵庫に
開館から30年以上が経過し、全国の文化施設での代表的な課題の一つである「収蔵量不足」が問題となっていました。開学当初より蒐集されてきた古典作品はもちろんのこと、学生制作品の収集・収蔵を継続していくためにも、収蔵棟を新たに建設することとなりました。
このたび新たに増築された収蔵棟は地上3階建てとなり、その全ての階に収蔵庫が設けられています。また、2階収蔵庫の前室には窓が設けられ、そこから収蔵庫内を見ることができる「魅せる収蔵庫」となっています。一般的には入室者が限定される収蔵庫ですが、収蔵されている作品/資料の様子を前室から見ることができるため、学生の方の教育を目的とした利用も期待されています。




RESULT
ご採用製品

収蔵庫扉
収蔵棟の1~3階の各階にて収蔵庫扉をご採用いただきました。
収蔵庫扉は万一の火災発生時に収蔵庫内を80℃以下に抑える耐火性能を有しています。また、湿度を一定に保つための気密性能も備えており、閉め切った状態であれば外部からの空気の流入を抑制でき、収蔵庫内の温湿度の安定をサポートします。
外から前室へアクセスするための収蔵庫扉には人の出入りのためのくぐり戸を設けています。これにより作業性を向上させるとともに開閉時の収蔵庫内の湿度変動を軽減させることができます。

超高性能調湿建材 キュアライトS
収蔵庫専用の調湿建材であるキュアライトSは優れた吸放湿性能を有しています。各階の前室および収蔵庫内装の壁面にご採用をいただきました。
キュアライトSは前述の吸放湿性能により収蔵庫内の湿度の安定化をサポートするだけでなく、災害や電気・機器トラブルによる空調停止が発生した際にも収蔵庫内の急激な湿度変動を抑え、収蔵品劣化のリスクの低減に貢献します。また、国土交通大臣認定を受けた不燃材料であるとともに有害物質の放散量が極めて少ない建材であるため、安心してご使用いただけます。