CASE STUDIES導入事例

展示から収蔵まで文化財保存をトータルサポート

岐阜関ケ原古戦場記念館 様【文化財保存設備】

岐阜関ケ原古戦場記念館 様

岐阜関ケ原古戦場記念館様は、戦国時代の天下分け目の戦いとして名高い関ケ原の戦いを体中で感じられる体験型の文化施設です。全国を舞台として繰り広げられた戦いを俯瞰できる巨大な床面スクリーンやシアターコーナー、戦国時代の一騎打ちを体験できるVRアトラクションなど最新技術を集結した体験型設備のほか、当時の様子を知ることができる武具・古文書・地図などの貴重な歴史資料を展示する展示室が設けられています。
展示室内の展示ケースをはじめとして、収蔵庫扉や超高性能調湿建材キュアライトなどの文化財保存設備をご採用いただきました。
※現在、記念館の入館は事前予約制となっています。

BACKGROUND

導入の背景

関ケ原の戦いを伝え地域の魅力を発信する施設計画

岐阜関ケ原古戦場記念館様は、平成27年3月に策定された「関ケ原古戦場グランドデザイン」に基づき、関ケ原の戦いの歴史を伝え、地域の発展に寄与することを目的として開館した施設です。
展示・収蔵庫設備において、多くの文化財保存設備を手がけるクマヒラの製品を多数ご使用いただいています。

RESULT

ご採用製品

独立展示ケース
超高性能調湿建材キュアライト/酢酸・アンモニア吸着シート

展示製品に合わせたオーダーメイドの独立型展示ケースを多数納入しました。
展示ケース内に調光・調色可能なLEDライトを設置し、展示資料の視認性を高めています。
また、全ての展示ケースは気密性を高めた構造とし、内部にキュアライトを組み込むことでケース内の湿度を一定に保つ仕様となっています。さらに、酢酸・アンモニア吸着シートを敷設することで、文化財にとって有害である酢酸ガスやアンモニアガスを素早く吸着し、ケース内の保存環境を良好に保ちます。

収蔵庫扉

収蔵庫の出入口3か所に収蔵庫扉を納入しました。
収蔵庫扉は万一の火災発生時に庫内の温度を一定時間80℃以下に保つ耐火性能と、庫内の湿度を一定に保つための気密性能を備えています。全ての収蔵庫扉に内戸を設けることで外気の流入を低減し、庫内の環境性をより向上させる工夫がなされています。また、火報信号を受信すると自動で扉が閉まりカンヌキがかかるオートヒンジ機能を設けて特定防火設備仕様に対応しており、万一の場合にも収蔵物をしっかりと守ります。

超高性能調湿建材キュアライト

キュアライトを収蔵庫・前室の壁・天井に使用しています。
非公開収蔵庫には武具や甲冑だけでなく古文書や絵画・屏風などの資料が収蔵されており、厳正な湿度管理が求められます。キュアライトは優れた吸放湿性能を有しており、庫内の湿度を一定に保つとともに、万が一の停電時に空調設備が停止した際にも急激な湿度変化による収蔵物の劣化リスクを低減させます。

収納設備

公開収蔵庫・非公開収蔵庫内の収蔵物に合わせた什器を納入しました。
来館者の方々がガラス越しに庫内を見学することができる公開収蔵庫内の収納ラックには杉板仕上げが施されており、収納什器の役割だけでなく展示什器としての役割も担っています。
地震の際に展示物の落下を防ぐため、落下防止ベルトも併せてご使用いただいています。

導入した製品