CASE STUDIES導入事例

新収蔵庫建設プロジェクトをトータルサポート

栃木県立博物館 様【文化財保存設備】

栃木県立博物館 様

栃木県立博物館様は考古・歴史・民俗・美術の人文系4分野と、動物・植物・地学の自然系3分野の資料を扱う総合博物館です。「栃木県の自然と文化」をテーマとして栃木県内の貴重な資料を収集、整理、保管、展示するとともに、様々な教育普及事業を実施されています。
今回新たに建設された新収蔵庫にクマヒラの収蔵庫扉や収蔵庫用調湿建材キュアライトのほか収納什器設備をご採用いただくとともに、既存収蔵庫の什器の見直しや入れ替えなども行い、新収蔵庫建設プロジェクトをトータルでサポートしました。

BACKGROUND

導入の背景

資料の保存・活用によって地域に貢献し続けるために

栃木県立博物館様では開館から40年近くが経過し、資料の増加による保管スペースの不足や収蔵環境の悪化が懸念されていました。地域の貴重な資料を今後も適切な環境で収集・収蔵していくために、収蔵庫棟を新たに建設することになりました。

RESULT

ご採用製品

収蔵庫扉

3階建てである新収蔵庫棟の各階収蔵庫入口に収蔵庫扉をご採用いただきました。
収蔵庫扉は万一の火災発生時に収蔵庫内を80℃以下に抑える耐火性能を有しています。また、湿度を一定に保つための気密性能も備えており、空調停止時の急激な温湿度変化を緩和することも可能です。
1階の大型収蔵庫扉には人の出入りのためのくぐり戸を設けることで、作業性を向上させるとともに外気の流入を低減させることができます。

超高性能調湿建材キュアライト

優れた吸放湿性能を持つキュアライトを各収蔵庫・前室の壁・天井に使用しています。
キュアライトは収蔵庫内の湿度を一定に保ち、万一の停電の際にも湿度変動による劣化リスクの低減に貢献します。また、国土交通大臣認定を受けた不燃材料であるとともに有害物質を放散しない中性域の建材であるため、安心してご使用いただけます。

中2階設備

標本資料が多い2階・3階の収蔵庫には、空間を利用した効率的な収蔵スペースを確保するため、中2階構造を採用しています。
床・階段・手すりには有機溶剤を含まない粉体塗装を採用することで保存環境に配慮しています。また、中2階の一層部に空気たまりが生じることを防ぐため、二層部の床面の開口率を約40%確保し空調設備からの空気の供給が妨げられないよう工夫しています。

収納設備

収納する資料の形状や大きさに合わせるだけでなく、転倒や落下を防ぐ安全措置を講じた収納什器を多数ご採用いただきました。
新築した収蔵庫棟の什器だけでなく、既設収蔵庫で保管されていた木製舟を格納するための大型保管棚を設計からご提案いたしました。また、新収蔵庫の民俗・動物収蔵庫には大型の資料が多く、それらを収納できるラックを設置しました。昆虫収蔵庫には昆虫標本箱を収納するための専用の収蔵棚、維管束植物やキノコ、地衣類などを収蔵する植物・菌類収蔵庫には植物の腊葉標本と呼ばれる押し葉標本を収納するための収蔵棚などが設置されています。

導入した製品