NEWS RELEASE

ニュースリリース

有害ガス吸着シート「酢酸・アンモニア吸着シート」発売

2020.04.01製品情報

昨年より発売しておりました展示ケース内で発生する酢酸ガスを吸着し空気環境を改善する「酢酸吸着シート」に、この度アンモニアガス吸着性能があることを確認いたしましたので「酢酸・アンモニア吸着シート」と名称を改め、同時に「アンモニアインジケーター」を開発し、2020年4月1日より販売を開始いたします。


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【開発の背景】

 博物館や美術館などの施設において、文化財にダメージを与える有害ガスや汚染物質を低減し、貴重な文化財を最適な状態に保つことが求められています。
当社は、シート状の本体を展示ケース内部に配置することで、有害ガスのひとつである酢酸ガスを素早く吸着して濃度を低下・維持する製品「酢酸吸着シート」を昨年から販売しておりましたが、このほど、アンモニアガス吸着にも効果があることを確認いたしましたので、「酢酸吸着シート」から「酢酸・アンモニア吸着シート」に名称を変更いたします。
また同時に、シートの交換時期を目視で確認できる「アンモニアインジケーター」を新たに開発し、発売いたします。


【製品概要】

「酢酸・アンモニア吸着シート」は、展示ケースの床面や展示台に使用することで文化財にとって有害なガスである酢酸ガス・アンモニアガスを速やかに吸着することが可能です。
優れたガス吸着性能を有しており、酢酸ガスに関しては、濃度500ppbを超える環境でも、100日間以上にわたり独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所(以下、東文研)が定める推奨値170ppb以下に維持できます。それに加えて、アンモニアガスに関しては、濃度100ppbを超える環境でも、100日間以上にわたり東文研が定める推奨値30ppb以下に維持できることを確認しています。
シートの厚さは0.24mmと薄いため必要な大きさ・形に応じてハサミなどでカットでき、容易に加工して使用することが可能なため、低コストで改善対策が行えます。
また、資料への化学的影響を判定するPATに合格 (※1) しており文化財に対する安全性も備えています。
「酢酸・アンモニア吸着シート」は、今回新たに開発した「アンモニアインジケーター」 (※2) を用いることでシートの交換時期が目視で確認でき、吸着効果が無くなる前にシート交換を行うことが可能です。既に発売している「酢酸インジケーター」と併用することができますので、両物質に対しての吸着性能を容易にチェックすることができます。
※1 「PAT」とは「写真活性度試験 = Photographic Activity Test」という、紙資料より化学的影響に敏感な写真資料を用いて、試験材料が与える影響を判定する試験。
※2 「酢酸インジケーター」「アンモニアインジケーター」は熊平製作所の特許取得品・意匠登録品です。


【特長】

■ 優れた酢酸ガス・アンモニアガス吸着性能

■ 必要に応じて形や大きさを変えられる高い加工性

■ シートを配置するだけ。低コストで改善対策が可能

■ PAT合格の安全性

■ 酢酸インジケーター・アンモニアインジケーターにより、シート交換時期の確認が可能


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